「尽真心(じんしんしん)」~真心を尽くす~
「真心」と云えば誰もが思いやりやいたわり、愛情あることと思い浮かべます。さらに字引きには「偽りのない真(ほんもの)の心で混じり気のない濁りなく澄んだ心のこと」とあります。正に仏さまの御心と云えます。
延暦寺を開かれた伝教大師最澄上人は、この世の全ての人びとが安泰(平和)で幸せであるようお祈りをなされながら、「一隅を照らす、これ即ち国宝なり」という教えを示されて、自分が世間の目立たない処に在っても、又自分の力が目立たない力でも真の心に努め、尽くすことの大切さを説かれ、そのような人を国の宝として比叡山で育てるよう教えを残されました。
思いやりやいたわりのある行動や言葉は清々しく尊いものです。真の心、本物の心が現れた生き方、誰もが納得して喜んでいただける優しさと温もりを感じる行動と態度、言葉でこの一年の日々を過ごしたいものです。皆さん真心を尽くしましょう。平成27年 乙未歳 元旦 比叡山延暦寺