「挑心燈(ちょうしんとう)」~心に燈を挑げよう~
比叡山を開かれた伝教大師最澄上人が、ここ根本中堂本尊薬師如来のご宝前に挑げられた「不滅の法燈」にちなみ、社会の暗闇を明るく照らす「燈」を、私たち一人ひとりの心の中に挑げることを本年の目標とするものであります。
「燈」について、仏典には、み仏の心「菩提心」を象徴するものと説かれ、伝教大師はこの心を「道心」と示されました。
つまり、心に挑げる「燈」とは、何事にも清く正しい目標を持ち、一歩一歩努力を惜しまない「逞しい心」であり、また同時に、社会のことや世界のことを愛し、人々のことを思いやる優しい「慈愛のこころ」を指しています。
このような逞しく、かつ他を思いやる心の燈によって、本年が優しさ溢れる明るい年となることを念じ、「挑心燈」(心に燈を挑げよう)の言葉を世界に発信いたします。平成26年 甲午 元旦 比叡山延暦寺