横川は本堂にあたる横川中堂を中心とする区域です。
西塔から北へ4キロメートルほどのところにあり、第3世天台座主慈覚大師円仁によって開かれました。本堂は、遣唐使船をモデルとした舞台造りの横川中堂です。他に往生要集著者の源信僧都が隠居していた恵心堂やおみくじ・魔除けの角大師で有名な元三慈恵大師良源を祀っている四季講堂(元三大師堂)などがあります。
東塔地域から、シャトルバスにて15分。徒歩にて100分以上(東海道自然歩道)
西塔地域から、シャトルバスにて10分。
横川エリアマップ
横川中堂
横川の本堂にあたるのが、この横川中堂です。舞台造りで全体的に見て船が浮かんでいる姿に見えるのが特徴です。
お堂の中央部が2メートル程下がっていて、そこに本尊として慈覚大師円仁作と伝えられる聖観音菩薩(国重要文化財)が祀られています。
現在の建物は昭和46年に再興された建物です。境内の横川鐘楼は国重要文化財に指定されています。
四季講堂(元三大師堂)
慈恵大師良源(元三大師)の住した定心房は、康保四年(967)村上天皇の勅命により、四季に法華経をはじめとする大乗経典の講経論義を行う道塲に定められたことから、四季講堂と改称します。元三大師の滅後、元三大師を祀るようになったことから元三大師堂と称されています。
現代行われるおみくじは、元三大師が考案したと言われており、元三大師堂はおみくじ発祥の地とされています。
角大師(つのだいし)の護符を授与しており、厄除け・魔除けの護符となっています。
現在のお堂は承応元年(1652)、後水尾天皇の勅願によるもので、元三大師御廟(みみょう)と共に国重要文化財に指定されています。
恵心堂
恵心僧都源信の旧跡であり、阿弥陀如来を祀り、念仏三昧の道場です。源信はこの恵心堂において『往生要集』や『二十五三昧式』などを著わし、後の浄土宗や浄土真宗などの源となる日本浄土教の基礎を築きました。
※恵心堂は内部非公開です。