仏さまの中でも大黒天・弁才天・毘沙門天など、人々にとって身近な神々として天部と呼ばれる仏教尊がいます。元はインドのヒンドゥー教やバラモン教の神に由来し、仏法やこの教えを信仰する人を護り、あるいは福徳などの現世利益をもたらすとされています。
比叡山延暦寺には天台宗の根本となる法華経をはじめ、密教や浄土教、さらには山王信仰など、幅広い教義・思想のもとでさまざまな天部の仏が信仰されてきました。
本展観では、比叡山にある天部諸尊の絵画・彫刻・書跡などを一堂に会し、紹介する企画となっています。この展示を通じて、比叡山仏教の教えや歴史、仏教美術に触れていただく良い機会としていただければ幸いです。
会期
令和5年10月14日(土)~12月3日(日)(前後期)
- 前期:10月14日~11月10日
- 後期:11月11日~12月3日
※10月13日(金)、12月4日(月)は展示替えのため臨時休館
会場
十二神将立像のうち午神
重文 四天王立像のうち毘沙門天
重文 毘沙門天像
弁才天像
主要な展示品
彫刻
- 梵天・帝釈天立像 二躯、鎌倉時代
- 十二神将立像 十躯、鎌倉時代
- 重文 四天王立像 二躯(釈迦堂伝来)、平安時代
- 重文 大黒天立像 一躯、鎌倉時代
- 重文 吉祥天立像 一躯、平安時代
絵画
- 重文 毘沙門天像 一幅、鎌倉時代、延暦寺一山 実蔵坊
- 涅槃図 一幅、江戸時代、滋賀院
- 両界曼荼羅 二幅、江戸時代、滋賀院
- 弁才天像 一幅、江戸時代、延暦寺一山寺院
- 十二天像 十二幅のうち、江戸時代
書跡
- 阿娑縛抄(歓喜天・訶梨帝母) 二巻、室町時代、叡山文庫(天海蔵)
- 渓嵐拾葉集(弁才天・大黒天) 二帖、室町時代、叡山文庫(真如蔵)
- 2023.09.14