麒麟前立付兜
銀小札萌黄糸威
二枚胴具足
銀小札萌黄糸威
二枚胴具足
本年は元亀の法難(比叡山の焼き討ち)から450年の節目の年にあたります。
元亀2年(1571)、比叡山と対立した織田信長は山上の堂塔伽藍や坂本里坊や日吉社を悉く焼き払い、僧俗問わず多くの人々が犠牲となりました。その後、天正12年(1584)に山門再興の許可が下され、観音寺詮舜・施薬院全宗らによって復興事業が進められました。そして寛永19年(1642)徳川家光の時に、天海大僧正の尽力のもと現在の根本中堂が再建されました。
この企画展では戦国時代から江戸の山門復興に関わる資料及び文化財を通じ、これまで注目されることのなかった比叡山の動乱から復興までを紹介するものです。また現在、根本中堂改修にあたって内陣の仏像や随時修理が行われており、修理後の仏像などの展示も併せて企画しています。
麒麟前立付兜
銀小札萌黄糸威
二枚胴具足
銀小札萌黄糸威
二枚胴具足
展示構成
- 第一章 戦乱期の比叡
戦国武将と比叡山の関わり(織田信長・明智光秀・浅井長政) - 第二章 比叡山復興へ
豊臣秀吉による比叡山復興の認可
観音寺詮舜・施薬院全宗らによる復興事業 - 第三章 徳川幕府と天海
根本中堂をはじめ諸堂の再建、天海・家康に関わる文化財
主要な出陳作品
書跡
- 重文 山門再興文書 二巻二通、滋賀・延暦寺蔵
- 羽柴秀吉判物 一通、天正12年(1584)を含む2通2巻
- 市文 明智光秀書状(和田秀純宛) 一通、元亀2年、個人蔵
彫刻
- 重文 慈眼大師坐像 一躯、江戸時代、滋賀・恵日院蔵(延暦寺一山)
- 豊臣秀吉木像 一躯、桃山時代、大阪城天守閣蔵
- 天部形立像 四躯、平安時代、滋賀・覚性律庵蔵
絵画
- 織田信長像(狩野永徳筆) 一幅、京都・大徳寺蔵
- 東照権現像(天海賛入・賢海筆) 一幅、滋賀・延暦寺蔵
- 降魔大師縁起絵巻、宝永4年(1707)、滋賀・観明院蔵(延暦寺一山)
工芸
- 金銅丸二つ引両唐草文釣灯籠、滋賀・恵日院蔵(延暦寺一山)
- 天海所用 銀小札萌黄糸威二枚胴具足 一揃、江戸時代、滋賀・求法寺蔵(延暦寺一山)
- 2021.08.19