寺院の堂内に信仰の対象として祀られる仏さま。主に仏像には如来・菩薩・明王・天部の四つがあり、中でも最も高位にある如来(タターガタ)とは、すでにさとりを開いた者(覚者)をあらわした仏さまです。
如来は仏教の開祖である釈尊が覚りを開いた後の姿であり、小乗仏教において釈迦の像を崇拝しますが、大乗仏教においては教義の多様化に伴い数多くの如来が生み出されました。
比叡山では根本中堂の本尊にあたる薬師如来をはじめ、西塔の釈迦堂の釈迦如来や浄土院の阿弥陀如来など、諸堂にさまざまな如来がお祀りされています。
本展は比叡山に伝わる如来にまつわる仏像・仏画をご覧いただくことで、仏教美術や文化、歴史に理解を深めていただければ幸いです。
展示期間
2019年4月27日(土)~6月23日(日)
(前期:4月27日~5月26日、後期:5月27日~6月23日)
会場
阿弥陀八大菩薩
主要な展示品
絵画
- (県指)阿弥陀来迎図 一幅、鎌倉時代(14世紀)、弘法寺蔵 後期
- 薬師三尊像 一幅、室町時代(15世紀)前期
- 阿弥陀八大菩薩 一幅、高麗時代(14世紀)前期
- 三千仏図 三幅、江戸時代(18世紀)前期
彫刻
- (重文)薬師如来坐像 一躯、平安時代(10世紀)通期
- (重文)阿弥陀如来立像 一躯、鎌倉時代(13世紀)、滋賀院旧蔵 通期
- 釈迦如来坐像(伝救世観音) 一躯、南北朝時代(14世紀)通期
工芸品
- (重文)水晶舎利塔 一基、鎌倉時代(13世紀)通期
- (県指)阿弥陀二十五菩薩来迎図厨子 一基、室町時代(15世紀)通期
- 2019.03.28