延暦寺御修法(みしほ)とは、毎日総本堂である根本中堂において奉修されている「長日(ちょうじつ)御修法」と、毎年4月4日より7日間21箇座にわたり厳修される「御修法大法」の2種類があります。
「御修法大法」は、延暦寺の年中行事のなかでも最も重要な法儀であり、古来の伝統に従って厳修される天台密教最高の秘法です。
内道場には、国家・国民の象徴である天皇陛下の御衣(ぎょえ)をお預かりして奉安し、天台座主猊下を始め、各門跡門主や天台宗内から特に選抜された17名の高僧によって「玉体安穏」、「天下泰平」、「万民豊楽」等が祈願されます。
この大法には1. 熾盛光法(しじょうこうほう)2. 七仏薬師法(しちぶつやくしほう)3. 普賢延命法(ふげんえんめいほう)4. 鎮将夜叉法(ちんじょうやしゃほう)の四法があり、これらが毎年順次に奉修されます。
またこの他に、5. 安鎮家国法(あんちんかこくほう)が、御修法大法復興1年目と慈恵大師一千年御遠忌の昭和59年(1984)に奉修されており、合わせて「五箇の大法」と呼ばれています。